鎧伝サムライトルーパー MESSAGE ストーリー > 第4話
第4話 さまよえる心
想いを巡らせていたすずなぎの前に征士が現れた。もはやすべてを悟った征士には、すずなぎの虚勢も偽りの笑みも、哀れにしか感じられない。征士に心の奥を見透かされたすずなぎは、自分の抱える怨念の意味を見せつけるために、あえて本心を幻影としてさらけ出した。それは江戸末期、まだすずなぎが生きていた頃、家族同然の役者たちや優しかった母親が『鎧武者五人衆』を演じていた小屋での出来事だった。小屋には大勢の観衆が押し寄せ、役者たちにも活気があった。しかし、彼らの演目が世の終末を吹聴し、幕府を混乱させるとして突然小屋に砲撃が加えられた。炎に包まれる小屋、泣き叫ぶすずなぎ。座長だったすずなぎの父親は、役者も家族も失い、反逆者の首領と言ういわれもない罪で斬首されてしまう。そして、すずなぎは怨霊と化して蘇り、世界の滅亡を願う。現実に戻った征士に、すずなぎは新たな鎧を着けろと迫る。
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